● 地域の現状・課題
- 湧別町は北海道北東部に位置しており、北側はオホーツク海に面し、東側にはサロマ湖がある。
- 平成8年にはサロマ湖内に砂で嵩上げしたアサリの増殖場を造成し、平成14年までは一定の漁獲を維持してきた。
- それまでは漁獲による耕うんも行われ、海底環境が保たれてきたが、資源量の減少に伴い人の手が加わる機会も減少し、海底環境が悪化してしまった。
- そこで、アサリ増殖場を復活させるための活動を実施することにした。
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アサリ増殖場と活動範囲
● 活動の内容
- 増殖場内にはアサリの死殻が多いため、底質改善のために死殻を拾って除去している。
- 平成29年度までは、稚貝の沈着促進を目的に、ケアシェル入りの網袋を岸沖方向に並べて設置していたが、1袋当たり10~15個体の稚貝しか確認できず、効果があまり見られなかった。
- そのため、平成30年度には、海底面の嵩上げや底質の粒径の違いによる効果を検証することを目的に、異なる粒径の砂で15cmほど嵩上げした試験区を2か所造成した。
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死殻の除去作業
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ケアシェルの設置状況
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嵩上げ試験区の造成
● 活動の効果
- 死殻の除去作業を毎年実施しているが、生息密度の増減はあまりなく、未だに十分な成果が得られていない。
- 嵩上げによる底質改善試験を平成30年度より開始したばかりであり、今後の成果に期待したい。
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アサリ(殻長3cm以上)密度の推移
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嵩上げ試験区