● 地域の現状・課題
- 当該組織が活動を行っている深浦町は、青森県西部に位置し、日本海に面している。
- 町は水産業が盛んで、定置漁業によるマグロ、タラ、ヤリイカ、ヒラメ等の他に磯漁業による様々な魚介類が水揚げされる。
- 【藻場の保全】近年、磯焼けによりホンダワラ類をはじめ、年々モズク等の海藻類が減少していることから、モクズ資源を再生することを目的に、岩盤清掃を行っている。
- 【海の監視ネットワーク強化】過去に不審船や漂着船が日本海沿岸各地で見られ、青森県西海岸でも漂着船が散見された。また、近年の頻発する集中豪雨に伴う大規模な土砂や流木の発生は、漁業を始めとする海の環境に大きな影響を及ぼすのではと懸念されていることから、平成30年度より新深浦町漁協海の監視ネットワーク活動組織が本取組を実施し、令和7年度からそれを引き継いで実施した。
深浦町の位置
青森県西海岸の活動海域
● 活動の内容
- 【藻場の保全】令和7年度より5ヵ年計画で、年に1度、3地区において洗耕器により岩盤清掃を実施するとともに、定期モニタリングにより、海藻の生育被度観察を行い、その効果を把握している。
- 【海の監視ネットワーク強化】不審船や海の環境異変を早急に発見・対処する事を目的に、海上において、漁業操業で出漁した際に監視活動を実施し、漁協施設内で活動報告等の取りまとめを行っている。また、海上の監視活動とともに、海洋環境を把握するため海水温情報を収集している。直近の過去3年間で、海上活動に従事した活動員は延7,649人であり、令和7年度は2,679人であった。
【藻場の保全】日の出と共に岩盤清掃区域へ向かう船舶
【藻場の保全】洗耕器による岩盤清掃作業
【海の監視ネットワーク強化】海域での監視活動
● 活動の効果
- 【藻場の保全】活動海域における定期モニタリングでは、令和7年度における定点の海藻類の平均被度は71.7%で、主な海藻類は、10定点中8定点で、ホンダワラ類が優先していた。今後4年間は令和7年度の被度を基準にモニタリングを継続して実施しする予定である。活動海域においては、令和6年度に比べ、海藻類の被度が減少傾向であるものの、モズクの生育が確認できていることから、岩盤清掃による効果が出ているものと考えられる。
- 【海の監視ネットワーク強化】近年、不審船や漂着船の報告は無いが、豪雨に伴う流木や浮き球、ロープ等の漂流についての異変報告がされており、令和7年度は流木、竹片の漂流を4件確認し、情報を共有した。また、海洋環境を把握するため海水温情報として、延べ2,679件の水温データを収集した。
【藻場の保全】定期モニタリングにおける定点の海藻類の被度と主な海藻種
【藻場の保全】令和7年定点st-8におけるモニタリング画像
【海の監視ネットワーク強化】海岸に流れ着いた流木や浮き球等
【海の監視ネットワーク強化】令和6~7年度の異変報告