● 地域の現状・課題
・白石地区は有明海湾奥部に位置し、沿岸には広い干拓地が広がっており、白石平野を流れる六角川(流域面積341㎢)は穏やかに蛇行しながら有明海に注いでいる。
・漁業はノリ養殖、農業は米、玉ねぎ、レンコン、イチゴなどが行われており農業、漁業の兼業を営む者が多い。
・有明海で二枚貝を代表するサルボウガイの資源量は、昭和40年代後半までは2万トンを超えていたが、海底の貧酸素化、低塩分化などの漁場環境の悪化により激減しており、その対策が求められている。また、ノリ養殖期間中に発生する珪藻プランクトン赤潮による色落ちが恒常化しており、プランクトンを捕食する二枚貝類の資源量増大が必要となっている。
● 活動の内容
・漁場環境の改善を図るため海底耕耘による底質改善を行い、二枚貝幼生の付着基質となる竹箒を設置してサルボウガイの資源量回復、カキ礁の造成に取り組んでいる。
耕耘ロータ投入作業
海底耕耘作業中
● 活動の効果
・近年多発する集中的な大雨によって海域の低比重傾向が長期化し、サルボウガイ、カキなどの二枚貝類は斃死してしまうため、資源量はなかなか増加に転じない。効果を出すためにも引き続き活動を継続する必要がある。
モニタリング風景(じょれん曳きにてサルボウ資源量を確認)
豪雨とサルボウ資源量推移(サルボウ協議会)