魚達の住みよい川・湖づくりの会(福井県若狭町)

● 活動項目

内水面生態系の維持・保全・改善

● 組織の構成

漁業者、鳥浜漁協、みどり会、NPO法人三方五湖を育む会(50名)

● 地域の現状・課題

・三方湖は、福井県嶺南地方に位置する三方五湖の中の湖の一つで、コイ、フナのたたき網漁やウナギの筒漁など伝統漁法がある。

・台風や大雨により流木やゴミ、さらには土砂の流入や堆積物のため、漁場や生物の生息場の環境が悪化した。

・このため、平成25年7月に活動組織を立ち上げ、湖の清掃や堆積物所除去などの環境保全活動を開始した。

湖の一角に集まった浮遊ゴミ①

湖の一角に集まった浮遊ゴミ②

● 活動の内容

・湖上清掃では、船を使用し、流木やヒシなどのゴミ等の引き上げを行い、湖面に垂れ下がっている木は伐採を行う。

・回収したゴミの処理については、船体から重機で引き上げた後、可燃と不燃に分別し処分する。

・大きな流木はチェーンソーで約50cmに分断し炭へと再利用する。

回収したゴミを重機で引き上げ

船上からの湖上清掃

● 活動の効果

・令和元年度のゴミの回収量は約3tであった。

・保全活動を行っていることで漂流物が減少し、ゴミ等が網に絡まるなど漁の妨げになったり、航路に支障をきたすことが減りつつある。

・また、淡水魚の生息環境が整えられることで、コイ、フナ等の稚魚も多くなったという声もある。

・今後、漁獲量の向上にも繋がってくれるよう長期的な保全活動の継続が必要であると感じている。

生物のモニタリング調査

モニタリング調査のために捕獲された魚類