幡豆地区干潟・藻場を保全する会(愛知県西尾市)

● 活動項目

藻場の保全 他

● 組織の構成

漁業者、幡豆漁協、東幡豆漁協(55名)

● 地域の現状・課題

・幡豆地区は、三河湾北岸の中央部に位置している。

・地区では、腰マンガおよび手掘りによるアサリやバカガイ等の採貝漁業を営んできた。

・しかし、波浪による砂泥の移動や、平成27年以降のウミグモの寄生により、アサリの量は減少し、漁獲量は最盛期の1割以下となっている。

・減少したアサリ等二枚貝の回復が喫緊の課題となっており、当該組織を設立し、干潟等の保全活動を展開している。

モニタリングの様子

● 活動の内容

・耕うんや有害生物(ツメタガイ)の除去をメインに活動を行っている。

・耕うんはトラクターで行う。有害生物の除去は目視でツメタガイやその卵囊を確認し、徒手もしくは船上から採取している。

・その他にも、二枚貝等の沈着促進のためにFRPポールを干潟に直線状に設置している。

・また、アマモ場が減少傾向にあることから、ゾステラマットを利用したアマモの播種や、小学生を対象とした干潟学習会も実施している。

耕うん

ツメタガイ除去(徒手)

ツメタガイ除去(船上)

FRPポールの設置

● 活動の効果

・活動を行っているものの、依然として二枚貝類の回復には至っていない。二枚貝類の資源回復は、劣化した干潟機能(水質浄化や生物多様性の向上)の再生・向上を図る上でも重要であり、引き続き活動を継続させる必要がある。

・稚貝の保護や沈着促進を目的とする被覆網の設置や、FRPポールを密に設置する方法など、より効果的な対策を検討しながら活動を進めていきたい。

・アマモ場の保全については、ゾステラマットの費用が高いことから、安価で効率的な方法を模索する必要がある。

ゾステラマットの設置