● 地域の現状・課題
- 「猪名川を守る会」は、猪名川漁業協同組合・NPO法人在来種と自然を守る会員・本会の活動に賛同する個人で構成された団体です。
- 活動の中心となる猪名川漁協は猪名川の支流、一庫大路次川(ひとくらおおろじがわ)・田尻川の合流点に、洪水調整・流域の正常な機能の維持・水道用水の供給を目的とした一庫ダム(独立行政法人水資源機構が管理)を挟み、上流・下流全長約15Kmを漁業範囲としています。
- 一庫ダム湖は大阪や神戸のような大都市に近く、多くの人が遊びに来る場所のため、ペットボトル・ドリンクびん・プラスチック容器・ビニール袋などのポイ捨てが多く、課題となっています。
● 活動の内容
- 清掃活動/毎月1回以上、投棄されたゴミの回収を行っています。また、一庫ダム湖はコイ・フナ釣り、バス釣り人が多く、釣り針やルアーが根がかりするとすぐに糸を切り、仕掛けをそのまま棄てていくため、清掃時にゴミに絡んだ仕掛けの釣り針やルアーが手に刺さる被害も出ています。水鳥に釣り糸が絡んだりする被害も懸念しています。
- 教育学習活動/川に放流したアユを直接手でつかみ、魚をさわった感触を知ってもらいます。捕まえたアユは塩焼きにし、川魚の美味しさを知ってもらいます。河川環境学習を行うとともに、実際に河原・川中のゴミ拾いも体験してもらい、自然環境を守る大切さを知ってもらいます。このような体験学習を夏休み中に3回開催しています。(対象は「川西市内の地区住民」「川西市広報誌で公募した市民」「川西市の外郭団体が運営する知明湖キャンプ場に来ているキャンパー」など)
- アマゴ・マス釣り&クリーン作戦大会/毎年2月第3土曜に猪名川全域で「クリーン作戦」を実施しています。「アマゴ・マス釣り大会」と同日に行い、釣り人にも清掃活動に参加してもらっています。
河川清掃の様子
● 活動の効果
- 清掃活動/大雨のたびに上流から流れてくるゴミが多く、またポイ捨ても多いため、なかなかゴミの減量につながっていません。ただ、子どもたちや釣り人に、参加してもらうことにより、環境保全に対する意識向上にはつながっています。
- 教育学習活動/魚を手で、直接ふれることが初めての子どもが多く、初めての体験に驚きと喜びの表情をみることができます。普段、魚を食べない子どもたちが、この場では「おいしい!」と喜んで食べていると保護者からの声も聞かれます。
漁業者以外の参加者も多い
初めての体験によろこぶ子供たち