● 地域の現状・課題
・北九十九島地区は長崎県佐世保市の北部に位置し、西側は五島灘に隣接している。
・平成元年頃からウニや魚の食害・海藻のタネ不足などにより磯焼けが目立ってきた。
・平成8年頃から、ウニ駆除やウニフェンス、魚ドームによる藻場保全活動を自主的に実施してきた。平成21年度に活動組織を設立し、支援を受けながら保全活動を開始した。
磯焼けの状況
● 活動の内容
・保護区の設定:ウニフェンスを作成し、保護区域を囲むように設置している。
・食害生物の除去(ウニ類):ガンガゼの生息状況を事前に把握し、鉄筋棒を加工した専用の道具を用いて集中的にウニ類の除去を行っている。
・アマモの移植及び播種:勉強会を兼ねた小学生との協同によるアマモの播種(紙粘土法)を実施している。
・母藻の設置: 佐世保市水産センターが採苗したホンダワラ類が着生した建材ブロックを海底に設置している。
・種苗放流:カサゴ66,000尾程度を放流している。
ウニフェンス作成状況
専用棒によるガンガゼ除去
紙粘土法によるアマモの播種
設置する母藻付きブロック
● 活動の効果
・令和元年度のモニタリング結果は10定点の平均被度は27.5%であった。
・保全活動を行った結果、藻場の状態は徐々に増加傾向にあると考えられる。
・構成員は、藻場保全活動により着実に海藻が増えてきていると実感しており、今後も保全活動を続けていきたいと考えている。
ホンダワラ類の繁茂状況
アマモの繁茂状況