錦地区藻場保全活動組織(三重県度会郡大紀町)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、三重外湾漁協(14名)

● 地域の現状・課題

・錦地区は三重県度会郡大紀町に位置し、熊野灘に面している。

・南方に開口する錦湾を擁し、水産業が盛んな地域であり、刺し網漁業、大型定置網漁業などの漁船漁業と、魚類養殖業が営まれている。

・湾口域にはアラメ等の藻場が形成されているが、磯焼けにより、とくに東岸の藻場は衰退している。

・藻場への悪影響が懸念されるウニ類等食害生物の駆除と、浮遊・堆積物の除去が必要となっている。

活動区域は錦湾の湾口部西岸域(目戸の鼻周辺海域)

磯焼けが進む藻場

● 活動の内容

・藻場の保全を目的として、ウニ類の駆除及び浮遊・堆積物の除去を行っている。

・ウニ類は、送気式潜水によりダイバーが潜水して除去作業を行っている。

・浮遊・堆積物は荒天後に活動区域の見回りを行い、船上作業により除去作業を行っている。

築磯の隙間に潜むウニ

潜水して水中で駆除作業を行う

● 活動の効果

・ウニ類の駆除により、アラメ・カジメの回復が認められ、海藻類の被度は平成28年では13%であったが、令和元年度は20%に増加した。

・対象区域は自然石の築磯を設置しており、その内部に食害生物が生息する可能性もあるため、継続した駆除活動を行っていきたい。

コドラート法による被度調査

保全活動を行っている藻場