● 地域の現状・課題
- 高浜地区は福井県最西端に位置し、日本海に面している。
- 近年、藻場の減少が深刻化しており、その原因となっているのは十数年前から多く見られるようになったムラサキウニによる食害である。
- サザエ・アワビ等の餌となるホンダワラ類を中心に減少しているため、次世代漁業者に向けた水産資源の維持・確保を目的として令和元年に活動組織を設立した。
岩の隙間に集まるウニ
ウニ類の除去活動
● 活動の内容
- モニタリング:定点で枠を置いて写真撮影を行う。1㎡あたりの海藻被度を素潜りで確認した。
- 食害生物の除去:磯見や潜水によって藻場に生息しているウニを探し、海中で破壊した。
- 母藻の設置:漁場近辺に海藻の付着礁(貝藻くん)を20基設置した。
海藻の付着礁設置作業
海底に設置された海藻の付着礁
● 活動の効果
令和4年度については、モニタリングの結果6定点の被度は25~50%であった。約1万匹のウニ除去を完了した。
目に見える範囲では、藻場の環境を活動前と比較すると僅かながら改善傾向にあると思われる。
除去だけではなく利活用することで、有害生物とされていたムラサキウニへの意識を変えることができた。
藻場保全活動のメンバー