熊野藻場保全活動組織(三重県熊野市)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、漁協、マル松潜水CLUB(19名)

● 地域の現状・課題

・熊野地区は三重県南部の熊野市に位置し、熊野灘に面している。

・活動を行っている二木島湾はリアス式海岸で急峻な地形を呈している。

・周辺地域は水産業が盛んで、一本釣り漁業や定置網漁業のほか、湾奥部では魚類養殖が営まれている。

・対象地区はガラモを中心とした藻場が形成されているが、ガンガゼなどウニ類の増加による磯焼けの進行が課題となっている。

ガンガゼ等による磯焼けが進行

● 活動の内容

・夏季から秋季を中心に、潜水によるウニ類の駆除を行っている。

・食害生物の駆除を行うとともに、海藻が繁茂している場所から母藻を着生基質ごと採取して、駆除した箇所へ移植している。

潜水作業によるガンガゼの駆除

移植用の母藻を採取し、ガンガゼを駆除した箇所へ移植

● 活動の効果

・年間3万個程度のウニ類の駆除を行っている。

・海藻類の被度は60~70%程度を維持することができている。

・区域外からのウニ類の侵入が認められており、駆除した海域でも継続して処理していくことが必要となっている。

・海藻の移植のほか、活動の効率を高めるため、種子を採取し、播種するなどの方法を検討していきたい。

潜水によるモニタリング

対象区域に形成されるガラモ場