石鏡地区藻場保全活動組織(三重県鳥羽市)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、鳥羽磯部漁協石鏡支所、秘密基地研究会、お達者クラブ、三重大学(20名)

● 地域の現状・課題

2017年頃から磯焼けが進行しているが,2021年に伊勢志摩固有種のナガシマモクの生息が,鳥羽市内で初めて確認されるなど現状は他地区と比較して良好。

磯焼けの主な要因のひとつとして浮泥の堆積が挙げられるが,その出所や対処法がいまだに不明であり,食害対策よりも対応が困難な状況。

磯焼け,浮泥による多様度の劣化

● 活動の内容

モニタリングと普及啓発を続け,海洋教育学会等でも成果を報告。今年度は,鹿児島県指宿市山川地区で活用されている囲い網を導入し,メンテナンス性の向上等を目指しているところ。

なお,アマモは成熟株の移植によるもの。播種よりも即効性があり,定着率も良い。

囲い網の中で生育するアマモ

● 活動の効果

保護枠導入から3年目になるが,枠外にコアマモが自然に加入し,自立的に藻場が再生し始めている様子が確認されている。

引き続きモニタリングと新たな適地の選定を続けることで,パッチ状にでも藻場が保全できる場所があると想定し,今後の活動を継続する。

アマモ場保護枠外に定着したコアマモ