● 地域の現状・課題
- 石巻市万石浦の湾口部周辺を活動地域とする。
震災後に造成した干潟では、サキグロタマツメタやエイによるアサリの食害が発生している。
- 食害生物への対策が求められたため、令和2年度に活動組織を設立し、干潟の保全活動を開始した。
活動場所
● 活動の内容
アカモク・アマモの保護:アカモク、アマモについて保護区を設定するとともに流れ藻となったアカモク・アマモの回収を行っている。
廃棄物利活用:県内農業高校と連携し、回収した流れ藻のたい肥化及び土壌改良剤化の試用を行っている。
機能低下を招く生物の除去(魚類・腹足類):サキグロタマツメタの母貝・卵塊の駆除作業を実施している。令和4年度までは併せてアカエイの侵入防止措置を行っていた。
アサリ稚貝の密度管理:アサリの資源量をモニタリングにより推定し、母貝の保護を行っている。
保全活動の様子(サキグロタマツメタの駆除)
● 活動の効果
令和5年度の記録的な高水温の影響によりアカモク・アマモが激減したため、今後は発芽を促す方法なども模索しつつ引き続き保全を図る。
令和5年度のモニタリング調査の結果、活動区域のアサリの生息密度は51.2t/4haであり、2年連続で増加している。
モニタリング調査