● 地域の現状・課題
・北斗市は、北海道の南部に位置し、函館湾及び津軽海峡に面している。
・湾内沿岸部では、ホッキ突き漁が盛んに行われ、湾中央部にかけての定置網では、いわしやかれい類のほかに様々な魚が獲れ、9月から12月にかけては主に秋サケが水揚げされている。
・以前は、ホッキ突き漁を行う漁業者が多く、操業自体が耕耘の作用もあり自然と耕耘されてきたが、高齢化により漁業者の減少が深刻化し、良好な漁場環境を維持するには、継続的な耕耘作業が必要とされている。
位置図(函館湾)
● 活動の内容
漁場環境を改善し、良好な底質状態を維持するための取り組み。
・噴流式桁引き漁船(2隻)を使用して漁場耕耘を行う。
・桁に網を装着して耕耘作業を行うことにより、海底の沈殿物及び雑海藻等の回収を行う。
・モニタリングの実施により、現状の把握及び活動の効果を検証する。
噴流式桁引き漁船による漁場耕耘
モニタリング風景
● 活動の効果
・耕耘により底質が撹拌され、硫化水素の発生が抑制された。
・海底の沈殿物及び雑海藻等を除去することで生育環境の改善が図られた。また、同時に外敵を駆除することができた。
耕耘作業で回収された沈殿物及び雑海藻等
耕耘作業で回収された外敵(ツメタガイ)