落石地区海守会(北海道根室市)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、落石漁協、漁協青年部・女性部、落石小学校(307名)

● 地域の現状・課題

  • 落石地区は根室半島の南部に位置しており、太平洋に面している。
  • コンブ漁業やタコ篭漁業、サケ定置、ホッキ漁業など多様な沿岸漁業のほか、サンマ棒受網漁業などの沖合漁業も営まれている。
  • 特にコンブ漁業については、多くの組合員が従事しており、当地区の重要漁業の一つとなっている。

活動区域

● 活動の内容

  • 藻場を保全し、水産資源の維持・回復を図るために以下の取り組みを実施している。
  • 岩盤清掃(11月)
    洗耕機を曳くことで、海藻が付着できるように海底表面を更新している。
  • 母藻の設置(11月)
    スポアバッグにより母藻を設置している。
  • 海藻の種苗投入(12月)
    胞子の入ったセルロース液(胞子液)を海底へ潜水散布している。
  • その他に、栄養塩供給につながるように流域における植林活動や、海岸清掃も行っている。

岩盤清掃の洗耕機と母藻設置の様子

種苗投入の胞子液と植林活動の様子

● 活動の効果

  • 活動の成果が表れ始めており、徐々にナガコンブの着生が確認されるようになった。
  • 平成28年度にはモニタリング定点の周辺で小型海藻が見られる程度であったが、徐々にナガコンブが確認されるようになり、令和1年度には定点においてもナガコンブの着生が確認された。
  • 海岸清掃については、地元小学校の児童・教員も参加しており、環境学習の場としても効果を発揮している。

海藻の着生状況の変化

地元小学校が参加した海岸清掃の様子