● 地域の現状・課題
- 当該組織が活動を行っている深浦町は、青森県西部に位置し、日本海に面している。
- 町は水産業が盛んで、定置漁業によるマグロ、タラ、ヤリイカ、ヒラメ等の他に磯漁業による様々な魚介類が水揚げされる。
- 近年磯焼けにより年々モズク等の海藻が減少。
- そこで、海中の岩盤を洗耕器により清掃することでモズクを再生させることを目的に取組を行っている。
深浦町の位置
● 活動の内容
- 令和3年度より5ヵ年計画で、年に1度、3地区において延246名の漁業者により岩盤清掃を実施。
- 定期モニタリングを行い、海藻の生育被度観察を行っている。
洗耕器による岩盤清掃作業
洗耕器作業
● 活動の効果
- 活動海域における定期モニタリングでは、海藻類の被度が、令和3年度は平均82.5%、令和4年度は平均90.9%、令和5年度は平均94.8%と年々高くなっている。
- 長らく生息が確認できなかったモズクについては、過去3年間の岩盤清掃により、令和5年度に漁業者から採捕の報告があった。
- 活動海域においては、海藻類の被度が高まり、モズクの生育も確認できており、岩盤清掃による効果が出ているものと考えている。
- 今後も、継続して岩盤清掃を行い、モズクをはじめ、海藻類の生育に適した環境を整え、モズク資源の再生を目指していきたい。
定期モニタリングにおける定点の海藻類の被度と主な海藻種
令和5年 定点st-8におけるモニタリング画像