● 地域の現状・課題
- 蟹田平舘地区は津軽半島の北東部に位置しており、陸奥湾の湾口部に面している。
- 当地区は、津軽海峡を通って、日本海からの漂着物が多く集まってくる場所になっている。
- そのため、これまでにも環境学習の一環として地区の小学生やボランティアなどによる海岸清掃が行われてきた。
- 漂着物を除去し、生物が生息できる海域環境を保全することが求められており、海岸の清掃活動を実施することにした。
海岸に集まった漂着物
● 活動の内容
- 海岸清掃を実施している地区数は11地区であり、毎年、各地区1回、合計10~11回の海岸清掃を実施している。
- モニタリングは、海域環境の清浄度を図る指標としてクボガイの生息密度を調査しており、生息密度が増加すれば清浄度も増加するものと想定した。
- モニタリングは、1m×1mの方形枠を置き、枠内に出現したクボガイの個体数を計測している。
清掃活動の様子
活動で収集された漂着物
モニタリングの様子
● 活動の効果
- 令和3年度から令和5年度の海岸清掃は、毎年約150名が参加し、2.86トンから5.98トンの漂着物を回収・処理することができた。
- クボガイ密度は、令和4年8月に発生した異常降雨の影響で一時減少したものの、翌年には増加に向かい、海岸清掃の効果が出ているものと考えられる。
- これまで計画的に活動を実施できており、今後も漂着物の除去を継続することで海域環境の保全を図っていく。
活動参加人数とゴミ収集量の推移
クボガイの生息密度の推移(個体数/㎡)