平内町地域協議会(青森県平内町)

● 活動項目

藻場の保全 他

● 組織の構成

漁業者、平内町漁協、地域住民(212名)(サポーター:青森地方水産業改良普及所)

● 地域の現状・課題

  • 平内町は青森県中央部にある夏泊半島に位置しており、陸奥湾に面している。
  • 当海域では平成23年にホタテの大量斃死が発生し、その要因は水温の上昇と考えられている。
  • ホタテ資源の回復のためにも海域環境の改善が求められており、藻場保全のための植林や、海岸清掃の活動を行うことにした。

保全海域の海底の様子

● 活動の内容

  • 植林は海への栄養塩供給の促進のために実施しており、夏泊半島の植林区域において、毎年、ブナの苗木を300本植えている。
  • 植林活動の効果を把握するため、植林区域の下流にモニタリング地点を設定し、海藻類の被度を測定している。
  • 海岸清掃は保全海域内の6地区において、それぞれ毎年1回実施している。
  • 海岸清掃の効果を把握するため、クボガイの生息密度を調べており、生息密度が増加すれば清浄度も増加するものと想定した。
  • 他にも、地域の理解増進のために、藻場保全に関する学習や地曳網の体験学習を実施している。

植林活動

海岸清掃

地曳網の体験学習

藻場のモニタリング

● 活動の効果

  • 海藻類の被度については、年による変動もあり、明確な効果はまだ表れていないが、今後の成果に期待したい。
  • クボガイの生息密度は、平成28年度から平成30年度にかけて増加しており、海岸清掃の効果が表れ始めていた。
  • 学習活動については、毎年150~160人ほどが参加しており、理解の向上につながっているものと考えられた。

クボガイの生息密度(個体数/㎡)