● 地域の現状・課題
- 平内町は青森県中央部にある夏泊半島に位置しており、陸奥湾に面している。
- 当海域では平成23年にホタテの大量斃死が発生し、その要因は水温の上昇と考えられている。また、令和5年にも記録的な高水温被害に見舞われホタテ養殖産業に影響を与えている。
- ホタテ資源の回復のためにも海域環境の改善が求められており、海岸清掃の活動を行うことにした。
クボガイのモニタリングの様子
● 活動の内容
- 海岸清掃は保全海域内の6地区において、それぞれ毎年1回実施している。
- 海岸清掃の効果を把握するため、クボガイの生息密度を調べており、生息密度が増加すれば清浄度も増加するものと想定した。
- 他にも、地域の理解増進のために、地曳網の体験学習を実施している。
採取したクボガイ
海岸清掃
地曳網の体験学習
地域に生息する魚種の学習
● 活動の効果
- クボガイの生息密度は、活動を開始した平成28年度に比べて増加しており、効果が確認されているが、令和3年度から令和5年度にかけては減少傾向になっており、これは海岸清掃により環境は保全されているものの、最近の夏季の高水温の影響により、生息場所の水深が深くなってきていることが原因と考えている。
- 学習活動については、毎年160人ほどが参加しており、理解の向上につながっているものと考えられる。
クボガイの生息密度(個体数/㎡)