豊沢川の環境を守る会(岩手県花巻市)

● 活動項目

内水面生態系の維持・保全・改善

● 組織の構成

漁業者、豊沢川漁協、豊沢川鮭鱒増殖部会、花巻市猟友会、豊沢川土地改良区(68名)(サポーター:サポート専門家)

● 地域の現状・課題

  • 北上川水系の豊沢川は、奥羽山系の山々を水源とし、花巻市内を流れて北上川に合流する流路延長28.8kmの一級河川である。
  • 近年、河川内では、ゴミの堆積が増加傾向にあり、これまで漁協や豊沢川活性化清流化推進協議会が春と夏に河川清掃を行い、対策を図ってきた。しかし、参加者の減少などによって活動が低迷し、その体制づくりが、課題となった。
  • そこで、平成28年度に「豊沢川の環境を守る会」を設立した。

● 活動の内容

  • 河川にゴミが散乱している状態は、景観だけでなく、川の生きものの生息環境等を悪化させる要因にもなることから、当会では河川清掃を積極的に実施している。
  • 清掃活動は、年4回実施しており、地域のボランティアの方々も参加してくれている。
  • 上記活動だけでなく、市内の小学校等でも行われている「全国水生生物調査(環境省等)」も年3~5回実施し、河川の生物環境の状態を把握するようにしている。

● 活動の効果

  • 平成28~30年の3年間で、合計4,450kgのゴミを河川から収集し、処分した。
  • ゴミの内訳では、不法投棄された粗大ゴミが最も多く、次いで不燃ゴミ、可燃ゴミの順で、全てが「人工ゴミ」であった。
  • 捨てられたゴミは、意識的な不法投棄とポイ捨てによるものが多い。
  • 地域住民からは「河川敷のゴミが減り、きれいになってありがたい」という声が聞こえるようになったが、特に不法投棄は未だ減少していないように思える。
  • 不法投棄は、地域外から持ち込まれる可能性も高いことから、今後は周辺市町村や県の環境サイドや警察署との情報共有や連携づくりを図っていきたいと考える。