天王の風(秋田県潟上市)

● 活動項目

干潟等の保全(浅場) (浮遊・堆積物の除去、モニタリング)

● 組織の構成

漁業者、秋田県漁協天王地区(52名)

● 地域の現状・課題

・天王地区は秋田県西部、男鹿半島の付け根に位置し、日本海に面している。 

・かつては、アカガイやサラガイといった二枚貝が多数生息していたが、近年、その数が激減している。 

・二枚貝の回復を目的に干潟の保全活動を行っているが、回復を阻害するツメタガイやカシパン、ヒトデなどが多く、これらの駆除が喫緊の課題となっている。

干潟保全活動の状況

● 活動の内容

・二枚貝の回復を目的に、平成25年度に組織を設立し、浮遊・堆積物の除去を実施している。 

・浮遊・堆積物の除去は漁船による桁網引きで行い、貝殻などの堆積物除去の他、ツメタガイやヒトデなどの生物除去を目的としている。 

・平成28~29年度には貝殻・ヒトデなど394~464kg、ツメタガイ11~23kgを除去した。 

・また、活動前後には定点でモニタリングを行い、アカガイやツメタガイの個体数を計測した。

浮遊・堆積物の除去

浮遊・堆積物の除去

モニタリング

モニタリング

● 活動の効果

・浮遊・堆積物の除去後にアカガイの増加、ツメタガイの減少がわずかに見られた。 

・ただし、年度による生息数の大きな変動は無く、 二枚貝の回復には至っていない。 

・今後も干潟の保全活動を継続し、二枚貝の回復を目指す。

アカガイ・ツメタガイの個体数推移(個体/㎡)