● 地域の現状・課題
・平成28年から漂流船等が日本海沿岸各地で見られており、山形県でも12件の漂着船が確認された。
・山形県沖合海域は、従前から外国船によるものと思われる漁具等の漂流が多い海域となっており、海上におけるこれらの早期発見が求められている。
・このため、平成30年度から山形県沖を広域に監視する山形県酒田市、鶴岡市を拠点として当該組織が立ち上がった。
・当該組織は、小型底びき網漁船4隻、沖合底びき網漁船1隻の計5隻が分担して監視活動を行っている。
監視活動の概要
● 活動の内容
・年間延べ500回の海上の監視活動の計画を立て、海上の監視を実施している。
・海上における監視活動としては,漁業操業で出漁した際に監視活動を実施するとともに、陸上の漁協施設において、活動報告等の取りまとめを行っている。
・海上の異変を速やかに連絡できるよう、海洋環境の異常等については、鶴岡市及び酒田市へ、事件等については酒田海上保安部、鶴岡警察署及び酒田警察署へ連絡できる緊急連絡体制を確保している。
海上監視状況
緊急連絡体制図
● 活動の効果
・令和3年度から令和5年度まで延べ1,472回の海上監視活動を実施した結果、異変報告はなかった。
・平成30年度頃まで多かった不審船や漂着船は最近見られなくなったが、近年頻発する集中豪雨に伴う漂流物の増加もあり、海の環境異変についても積極的に監視している。
・活動により、本県沖合の監視ネットワークの強化が図られており、漁業者が安心して操業できる環境の保持に寄与している。
集中豪雨後の大量の漂流ゴミ
外国船によるものと思われる漂流物