● 地域の現状・課題
・地区には景勝地として有名な東尋坊があり、毎年多くの観光客が訪れている。平成9年1月7日、ロシアタンカー船ナホトカ号の船首部分が座礁接岸した地区でもある。
・当活動組織は平成22年度に発足した。
・当活動組織の主な構成員は、雄島漁協の安島支所に所属する漁業者である。主要な漁業は浅海漁業であり、主な漁獲対象魚種は、越前ウニ、ワカメ、サザエ、アワビ、アマダイ、アジ、ヒラメ等が主である。
・近年、高年齢化が進み、後継者不足が専らの問題であるため、令和元年度より福井県のふくい水産カレッジ制度を利用してまだ少人数ではあるが若い海女を育てることに取り組んでいる。
保全活動へ向かう構成員
● 活動の内容
・岩盤清掃:岩盤をデッキブラシで清掃する。
・食害生物の除去:海に潜り、海藻などを食べる食害生物を捕まえる。
・流域における植林:魚付林の維持管理のため下草刈りを行う。
・その他特任活動(岩おこし):岩をひっくり返すことで海藻が砂に埋まることを防止する。海底を耕すことにもなる。
・教育・学習:地元の小学生を対象としてワカメ干し体験を行う。
林の下草刈り
ワカメ干し体験
岩盤清掃
岩おこし
● 活動の効果
・モニタリングは1平方メートルの枠を使用して枠内の被度を測って行う。令和元年度は6地点の平均被度が5%であった。
・藻場の状態はほぼ横ばいで現状維持を保っている。
・岩おこしを毎年続けていることで、アオサなどの海藻が毎年多く見受けられるようになってきた。
・教育・学習は理解度が90%と高く、海女の伝統加工技術の継承にもつながっている。
藻場のモニタリング