南川ラインレスキュー隊(福井県小浜市)

● 活動項目

内水面生態系の維持・保全・改善

● 組織の構成

漁業者、若狭河川漁業組合、福井県立大学、若狭高校、今富まちづくり協議会 他(166名)

● 地域の現状・課題

・南川は、アユやヤマメ、イサザやモクズガニなどが獲れる豊かな川である。

・近年、川は危険なところという認識が先行し、地域住民の川離れが深刻化している。また、それにより、川への関心がなくなり、河川環境の悪化に気づく人が少なくなってしまい、負の循環に陥ってしまっている。

・こうした背景から、自分たちが小さいころに遊んでいた南川の環境を再生し、その環境を未来の子供達へ繋げたいという思いから、当該組織を結成し、仲間と共に取り組みをスタートした。

負の循環イメージ

● 活動の内容

・地域住民や企業の協力のもと、除草や雑木林の伐採、清掃活動を行っている。

・外来種の駆除活動も行っている。また、この外来種をなぜ駆除する必要があるかなども併せて、環境学習を行うことで、自分たちの活動の重要性を認識するきっかけとしている。

・環境学習では、小学生が実際に自分たちで水質調査を行い、南川の現状を確認する活動も実施している。

・また、子供たちが川で安全に遊ぶための講習会も開催している。

・加えて、生物調査を小学生の教育活動の一環として行っており、現地で体感したことを振り返りながら、屋内で環境教育等の活動に活かしてもらっている。

除草活動

川の安全講習

● 活動の効果

・子供たちに川での遊び方や危険性を理解してもらうことで、川で安全に楽しく遊べる環境を整えることができたと考えている。

・これらの活動により川に対して関心を持つようになり、それに連れて足を運ぶ人が出てくるなど周りの大人たちの活動への理解が深まりつつある。

・子供たちの環境への意識が高まり、ゴミを捨てなくなることはもちろん、自主的にゴミを拾う行動の変化もみてとれた。

・活動を行う大人たちも、様々な活動を通じて川の漁業者や河川組合、大学、行政など色々な人と繋がり、それが新しい活動、新しい変化へと繋がり、そのことが地域の活性化に大きく貢献すると期待している。

川の安全講習(実習)

川での遊び方(実習)