● 地域の現状・課題
伊豆FNY活動組織は、伊豆半島の最南端である南伊豆町を拠点として活動している。
伊豆半島の南側は複雑な地形をし、黒潮の通り道となっていることから、日本北限のサンゴ20数種類が生息する貴重な海域となっている。
これまで白化などによる急激なサンゴの減少などは生じていないが、20数年前と比べると明らかにサンゴの個体数は減少しており、その保護対策が求められた。
産卵直前のヒメエダミドリイシ(以前は多かったが、近年減少した)
● 活動の内容
平成25年度に組織を設立し、サンゴの保全活動を実施している。
ダイバーによる海中ゴミ・食害生物(ガンガゼ)の除去や、海岸や岩場の浮遊ゴミの除去を行っている。
スノーケリングスポットとして大勢の観光客が訪れるヒリゾ浜では、ガイドブックを配布して一般市民に対しサンゴ保護の普及を図っている。
サンゴの保全とは別に、地域住民などボランティアと協働で清掃活動も実施している。
海岸の清掃活動
ダイバーによる清掃活動
カヤックによる清掃活動
モニタリング
● 活動の効果
サンゴの成長には時間がかかることもあり、明確な活動の成果はまだ現れていない。
過去の継続したモニタリング資料などが無く、今後、モニタリングを継続して長期で回復状況を把握する必要がある。
サンゴ生息地周辺の定期的な清掃活動を行うことで、地域住民や観光客にサンゴの必要性や保護についての理解を深めてもらい、海の環境保全へ向けた意識を高めていきたい。
配布している「ヒリゾ浜ガイドブック」(一部を抜粋)