生野・黒川渓谷を守る会(兵庫県朝来市)

● 活動項目

内水面生態系の維持・保全・改善

● 組織の構成

漁業者、市川生野漁協、いくの地域自治協議会、奥銀谷地域自治協議会、朝来市商工会、生野小・中PTA 他(221名)

● 地域の現状・課題

  • 活動場所である市川は兵庫県中部、丹波国、播磨国との境界近くにある朝来市生野町(旧但馬国)の三国山(標高855m)に源を発して南流しています。途中、神崎郡各町と姫路市を流れ、姫路市飾磨区で播磨灘に注ぎます。上流部にはかつて生野銀山があり、昔から住民には愛着がある川です。
  • 最近では、川で遊ぶ子どもやレクリエーションとして訪れる家族連れも減り、以前は賑わっていた釣り人の姿も年々減少しています。そのため河川環境のへの関心が薄れ、地域住民のシンボルであった市川としての価値も下がりつつあります。

● 活動の内容

  • 河川環境の保全回復を図り、教育と啓発の継承を推進することを目的に「生野・黒川渓谷を守る会」として活動しています。町内の馴染みのある河川敷で、子どもから大人まで楽しめる河川公園祭りの実施、川遊びを通じての生物調査や魚とのふれあい体験、講師による河川環境学習を行っています。
  • 年に数回、河川ごみ収集および、河川敷周辺の整備を行っています。

河川環境学習の様子

● 活動の効果

  • 河川公園祭りは、子どもたちや保護者、地域の役員や住民、団体構成委員など多くの人々が参加して開催されています。この祭りの実施により、楽しみながら河川への愛着や理解を深め、自然環境保護の大切さを知ってもらう良い機会となっています。また、子どもたちが大きくなった時に、ふるさとの川として心に残り、この環境を大切に維持していこうという意識にも繋がっていきます。
  • 河川の清掃活動や環境整備は、地元の川としてのシンボル価値の向上と景観の向上に繋がっています。古き良き時代の川が過去から変わりなく保全され、今後も維持していく必要があるとの住民意識の向上に寄与しています。

水生生物調査の様子