加古川の河川環境を守る会(兵庫県加古川市・小野市・丹波市・丹波篠山市・加東市・高砂市・多可町・西脇市・三木市)

● 活動項目

内水面生態系の維持・保全・改善

● 組織の構成

漁業者、加古川漁協、こころ豊かな人づくり500人委員東播磨OB会、おの清掃なかよしクラブ、丹波河川清掃クラブ(248名)

● 地域の現状・課題

・加古川は、丹波高地の粟鹿山に源を発し、11市3町を流れ下り、播磨灘に注ぐ一級河川で、その流域面積は播磨地域最大である。

・加古川には、多くの生き物が生息し、魚類の貴重種(環境省RDLや兵庫県RDB)だけで36種にのぼる。

・近年、加古川では、河川工事による環境の変化や異常気象による大きな出水に加え、カワウによる食害によって、アユなどの魚類の資源量が大きく減少している。

・また、川で遊ぶ子どもたち等が減るなど、流域住民の川離れが深刻化しており、河川環境やその保全に対する関心が希薄化しており、課題となっている。

● 活動の内容

・加古川の環境保全を目的に、また親水性の回復を目的に、平成25年度に当該組織を設立し、以下の取り組みを展開している。

・河川清掃:河川の環境や生態系、また親水性の確保に悪影響をもたらす、流木や人工ゴミ等を回収している。

・教育・学習:小学生や保護者を対象に、川の環境や生き物について講話するとともに、投網の講習や清掃活動を実施している。

①堆積する流木や人工ゴミ

②堆積する流木や人工ゴミ

● 活動の効果

・河川清掃では、H28年度1.9トン、H29年度3.3トンのゴミを堤外地から回収し、適正処分した。回収したゴミは、プラスチックなどの人工物が多いのが特徴的であった。

・教育・学習では、参加者の講話等に関する理解度が80%と高かった。また、参加者の川に対する意識の変化、川の役割の理解が深まり、当該組織の取り組みなどへの理解が得られた。プラスチックなどのゴミが多い現状においては、清掃だけでなく、学習会などの普及・啓発を積極的に行っていく必要があり、今後の課題である。

河川清掃におけるゴミ回収量