● 地域の現状・課題
・加古川は、丹波高地の粟鹿山に源を発し、11市3町を流れ下り、播磨灘に注ぐ一級河川で、その流域面積は播磨地域最大である。
・加古川には、多くの生き物が生息し、魚類の貴重種(環境省RDLや兵庫県RDB)だけで36種にのぼる。
・近年、加古川では、河川工事による環境の変化や異常気象による大きな出水に加え、カワウによる食害によって、アユなどの魚類の資源量が大きく減少している。
・また、川で遊ぶ子どもたち等が減るなど、流域住民の川離れが深刻化しており、河川環境やその保全に対する関心が希薄化しており、課題となっている。
● 活動の内容
・加古川の環境保全を目的に、また親水性の回復を目的に、平成25年度に当該組織を設立し、以下の取り組みを展開している。
・河川清掃:河川の環境や生態系、また親水性の確保に悪影響をもたらす、流木や人工ゴミ等を回収している。
・教育・学習:小学生や保護者を対象に、川の環境や生き物について講話するとともに、投網の講習や清掃活動を実施している。
①堆積する流木や人工ゴミ
②堆積する流木や人工ゴミ
● 活動の効果
・河川清掃では、H28年度1.9トン、H29年度3.3トンのゴミを堤外地から回収し、適正処分した。回収したゴミは、プラスチックなどの人工物が多いのが特徴的であった。
・教育・学習では、参加者の講話等に関する理解度が80%と高かった。また、参加者の川に対する意識の変化、川の役割の理解が深まり、当該組織の取り組みなどへの理解が得られた。プラスチックなどのゴミが多い現状においては、清掃だけでなく、学習会などの普及・啓発を積極的に行っていく必要があり、今後の課題である。
河川清掃におけるゴミ回収量