萩藻場保全グループ(山口県萩市)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、山口県漁協大井湊支店・大井浦支店・小畑支店・浜崎支店・玉江浦支店・三見支店・はぎ統括支店(42名)

● 地域の現状・課題

  • 萩地区は山口県北部に位置し、日本海に面している。
  • 地区の沿岸には藻場が広がっていたが、平成25年夏の高水温により磯焼けが発生し、藻場が衰退した。
  • ウニ類の食圧も高いため藻場の回復が遅れており、磯根資源も回復していない。
  • 採貝採藻漁業の基盤となる藻場を再生し、磯根資源を回復することが喫緊の課題となっており、藻場の保全活動を行うことにした。

ウニ類が集まり藻場が衰退した海底

● 活動の内容

  • 藻場の保全活動として、母藻の設置やウニ類の除去、ウニ類の密度管理を実施している。
  • 母藻の設置は、スポアバッグや母藻を取り付けた藻場ブロックを設置している。
  • ウニ類の除去は、素潜りにより海中でウニ類をつぶすほか、採取して水深30m以深の深場に移植放流している。
  • ウニ類の密度管理は、ウニ類が多い場所から、ウニ類が少なく海藻の多い場所にウニ類を移植放流している。

ホンダワラ類の母藻を取り付けた藻場ブロック

素潜りによるウニ類の除去

ウニ類の移植放流

● 活動の効果

  • 活動を行ったことにより、平均被度20%ほどでアラメが優占する四季藻場が維持されている。
  • 海藻類が多い場所に移植放流したウニ類は、2~3年で実入りが改善する様子が確認できた。
  • 藻場の回復はまだ不十分であり、今後もこれらの活動を継続し、藻場の回復を図る必要がある。

海藻類被度の推移

海藻類の繁茂状況