江崎・須佐藻場保全グループ(山口県萩市)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、山口県漁協江崎支店・須佐支店(17名)

● 地域の現状・課題

  • 江崎・須佐地区は山口県北部に位置し、日本海に面している。
  • 地区の沿岸には藻場が広がっていたが、平成25年夏の高水温による磯焼けが発生し、藻場が衰退してしまった。
  • ウニ類の高い食圧により藻場の回復は遅れており、磯根資源も回復していない。
  • 衰退した藻場の再生と磯根資源の回復が喫緊の課題であり、藻場の保全活動を行うことにした。

ウニ類が集まり藻場が衰退した海底

● 活動の内容

  • 藻場の保全活動として、海藻の種苗投入やウニ類の除去などを実施している。
  • 海藻の種苗投入は、購入したアラメ種苗を、藻場ブロックに取り付けて設置したり、素潜りにより海底に固定している。
  • ウニ類の除去は、素潜りによりウニ類を海中でつぶすほか、採取して畑の肥料として活用している。
  • その他にも、ウニフェンスの設置などを行っている。

藻場ブロックへのアラメ種苗の取り付け

素潜りによるウニ類の除去

素潜りによるウニ類の採取

肥料として活用するウニ類

● 活動の効果

  • 活動を行ったことにより、平均被度20%ほどでアラメが優占する四季藻場が維持されている。
  • 江崎地区では年間2,000~3,000kgほどのウニ類が肥料として活用されており、野菜や果樹の生育が良好になったと好評を得ている。
  • 藻場の回復はまだ不十分であり、今後もこれらの活動を継続し、藻場の拡大を図る必要がある。

海藻類被度の推移

アラメの繁茂状況