宿毛湾環境保全連絡協議会(高知県宿毛市・大月町)

● 活動項目

サンゴ礁の保全 他

● 組織の構成

漁業者、すくも湾漁協、藻津漁協、橘浦漁協、宿毛湾ダイビング大月地区部会、沖の島海洋レジャー事業組合 他(2112名)

● 地域の現状・課題

  • 宿毛湾は高知県西部に位置し、西側に開けた湾である。
  • 藻場は30年ほど前から衰退している。また、藻場の衰退を継続させる要因として、ウニ類の過剰な摂食が課題になっている。
  • サンゴ礁についても減少傾向にあり、増殖したサンゴ食巻貝やオニヒトデによる食害が課題となっている。
  • そこで、平成21年度に当該組織を設立し、藻場及びサンゴ礁の保全活動を実施している。

磯焼け状態の海底とウニ類

● 活動の内容

  • 藻場の保全活動として、ウニ類の除去と母藻の設置をメインに行っている。
  • ウニ類の除去:潜水により、ハンマーや鉄筋等でウニを潰している。
  • 母藻の設置:近隣でイソモクなどのホンダワラ類を採取し、スポアバッグ方式で設置している。
  • サンゴ礁の保全としては、オニヒトデ・サンゴ食巻貝の除去や、サンゴの移植などを行っている。

ウニ類の除去

母藻の設置

オニヒトデ除去(酢酸注射)

サンゴ食巻貝の除去

● 活動の効果

  • ウニ類の除去により、除去海域の中心部ではウニ類の数が減少し、海藻類が増加している。
  • サンゴ礁についても、集中的に食害生物の除去を行っている海域では、サンゴの減少が食い止められている。
  • 藻場・サンゴ礁ともに明確な増加傾向はまだ見られず、今後も活動を継続する必要がある。

ウニ類が減少している除去海域の藻場