河川保全委員会(高知県中土佐町)

● 活動項目

内水面生態系の維持・保全・改善

● 組織の構成

漁業者、久礼漁協(15名)(サポーター:四万十川財団)

● 地域の現状・課題

  • 当該組織は、四万十川上流の中土佐町大野見奈路地区にある久万秋橋(通称:久万秋沈下橋)周辺で河川の保全活動を実施している。
  • ここは鮎の釣り場としてだけでなく、季節毎に美しい花が咲く景勝地として多くの人が訪れる場所となっている。
  • そのため、この場所は地域住民の誇りであり、訪れる人々に楽しんでもらうためにも、美しい自然環境を維持することが求められている。

久万秋橋周辺の景観

アユ釣りを楽しむ釣り客

● 活動の内容

  • 活動範囲は久万秋橋を中心にした666mの河川および河原で、当地区では以前から河畔の草刈りやゴミ掃除がボランティアにより行われてきた。
  • 当該組織においても、美しい自然環境を維持することを目的に河畔の草刈り、竹林の整理、ゴミの除去などを実施している。
  • モニタリングは専門機関である四万十川財団の協力のもと河床生物の調査を行い、河川環境の状態を確認している。

草刈り活動の様子

モニタリングの様子

● 活動の効果

  • 毎年10回程度の草刈りや清掃活動が実施され、活動範囲は良好な状態に保たれている。
  • モニタリングにより河床に生息する生物を定量的に評価することができ、河川環境が良好に保たれていることが確かめられるとともに、活動を通してそのことを実感することで自然環境への理解や活動意欲の維持が図られている。
  • また、河川環境を守るための取り組みとして、稲作農家に泥を川に流しにくい方法(浅水代かき)で農作業を行うように説明するなど、環境保全の意識が高まったことで活動の拡大につながっている。

竹林整理前後の様子

モニタリングで採取した河床生物