宇佐地区海上監視協議会(高知県土佐市)

● 活動項目

海の監視ネットワーク強化

● 組織の構成

漁業者、高知県漁協宇佐統括支所、(有)海洋技術(83名)

● 地域の現状・課題

  • 宇佐地区は高知県中部に位置しており、土佐湾に面している。
  • 沖合で行う延縄・立縄・多鈎釣りなどの漁のほか、沿岸ではイセエビを対象とした建網なども行われている。
  • 近年、豪雨災害の増加に伴い、近隣に河口のある仁淀川(一級河川)から多くの流木などが漂流して航行の障害となるほか、沿岸では密漁があとを絶たず問題となっている。
  • これらのことから、海域の異常に対する漁業者による情報共有が求められたため、当該組織を設立して活動を開始した。

活動海域

● 活動の内容

  • 宇佐地区では沖合で操業する多くの漁船のほか、沿岸で操業する漁船もあることから、各海域で発見された異常を共有することで広域の状況を把握することができる。
  • 情報を共有することで、この海域を航行する船舶の安全を守ることができ、漁業者の利益を守ることにもつながっていく。
  • 漁業者が操業中に発見した異常は漁協(高知県漁協宇佐統括支所および池ノ浦支所)に報告され、各支所では報告を取りまとめ、異常の内容によって漁業者間で情報を共有し、必要に応じて海上保安庁などの関係機関に報告を行うことにしている。

● 活動の効果

  • 海上の監視活動は平成30年10月より開始され、平成30年度には1,556回、令和元年度には2,861回実施された。
  • 幸いにもこの2年間は不審船の出没や環境異変が発生しなかったため、異常の報告件数は0件であった。
  • 今後も海域の異常に備え、操業中にも可能な限り周囲に注意を向け、些細な異常についても報告するように意識的に活動に取り組んでいく。