● 地域の現状・課題
- 大崎上島は瀬戸内海のほぼ中央にあり、県内最大規模のアマモ場が広がる三津湾に面している。
かつては島周辺にも広大なアマモ場が広がっていたが、開発等の影響で減少し、近年は植食性動物による食害も発生している。
- 令和3年に大崎上島地域の海辺を守る会を設立し、藻場の保全活動として流れ藻の採集と播種の取り組みを始め、翌年から水産多面的機能発揮対策事業を活用して活動を推進している。

流れ藻の採集

播種
● 活動の内容
- 現存するアマモ場の維持・拡大を目的として保全活動を展開しており、その他にも地元小学校と連携した教育・学習活動を実施している。
6月頃に流れ藻を採集し、港内に吊るして熟成させた後、11月頃に引き上げ洗浄して種を回収・選別し、造成区域に播種している。
- 効果把握のため、繁茂期(5月頃)と衰退期(2月頃)にモニタリング調査を行っている。

種の回収・選別

教育・学習活動
● 活動の効果
- 播種の効果は場所や年によって異なるが、アマモ場の被度は概ね増加傾向にある。
- 活動組織の構成員以外にも、島内の高専生や県内の大学のダイビング部員が参加するなど、活動の輪が広がっている。

モニタリング

ダイビング部員による播種