● 地域の現状・課題
・男鹿市船川地区は、秋田県中央部にある男鹿半島の南側に位置し、周辺の海域は古くから「県の魚」ハタハタを始めとした様々な魚介類の好漁場となっている。
・活動を行っている船川地区では、最重要魚種であるハタハタ漁獲量の激減もあり、漁業従事者の減少と漁獲量の減少が問題となっている。
・また、漁業従事者の減少等に伴い、漂着物処理など地域内の海岸を保全する機会が不十分な状況にある。

船川港
● 活動の内容
・船川地区内の船川港は県内でも大規模な港湾であり、港湾区域内の静穏な海域は多くの魚種にとって良好な保育場となっている。その船川港内に10,000尾のヒラメ稚魚を放流し、水産資源の増殖を図る。また、水揚市場において、漁獲されたヒラメのうち放流魚由来の個体の混入状況をモニタリングし、放流の効果を把握する。
・地先に大規模な定置網漁場がある台島地区周辺において、年に1回程度、漁業者及び関係者等による海岸の漂着物や堆積物の回収、処分を実施する。

ヒラメ稚魚の放流
● 活動の効果
・ヒラメの漁獲量自体は、天候に左右される出漁日数、漁業者数、資源動向などの影響で年によって増減するが、漁獲物全体に占める放流ヒラメの混入率は約12%あり、稚魚放流が漁獲量の維持に一定の効果があることが確認できている。
・海浜清掃においては、毎年100kgほどの漂着物等を回収している。


海浜清掃