● 地域の現状・課題
・石田地区は壱岐市南東部に位置し、玄界灘に面している。
・主な漁業として、一本釣りや素潜り、刺し網漁が営まれている。イカやサワラが主要魚種であるが、近年漁獲量が減少しており、磯焼けによる磯根資源の減少も深刻である。
・そこで、平成31年度より、藻場を再生し磯根資源の回復を目指し、藻場の保全活動を実施することにした。
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/ef3d9031aa573ae6cd1df2c3e0af28cb.jpg)
大型海藻類が消失した磯焼けの状況
● 活動の内容
・藻場の保全活動として、母藻の設置、ウニ類の除去・食植性魚類の除去を実施している。
・母藻の設置は、アラメ・ホンダワラ類の種子を活着させた基質に食害防御用ネットを被せ設置している
・ウニ類の除去は、素潜りによりガンガゼなどを海中でつぶして除去している。
・食植性魚類の除去は、イスズミトラップや刺し網を活用して除去を実施している。
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/5f9072ec9d96f9570f20365c6c096401.jpg)
ガンガゼ駆除の様子
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/216d6b3e8a13e45100f0eae07771a182.jpg)
イスズミトラップでの駆除作業の様子
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/af6ff9ecf5993455f3702a215a5e0232.jpg)
イスズミトラップで駆除したイスズミ
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/651695e605cf13304436f12005b65be8.jpg)
食植性魚類(イスズミ)の刺し網駆除の様子
● 活動の効果
・平成31年度から令和3年度にかけてのモニタリングでは小型海藻類がほとんどで、被度率は平均で約41%となっており現状をキープしている。しかし、大型海藻類の被度率はかなり低く、藻場の回復にはもう少し時間を要する。食害生物の除去活動を行うことで、ガンガゼやイスズミなどの食害生物は目に見えて減少傾向にある。
・藻場の保全活動を始めることで、漁業者達の環境保全に向けた意識が以前にも増して向上している。
・藻場の復活と資源豊富な漁場への回復を目指し、今後も活動を継続していきたいと思う。
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/6030830764c5a8ebbb858bd53cf2e539.jpg)
藻場のモニタリング①
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/806bc96d3d2f644ac48b1bcd13dee350.jpg)
藻場のモニタリング②