天草漁協牛深青壮年部(熊本県天草市)

● 活動項目

藻場の保全 他

● 組織の構成

漁業者、天草漁協(39名)(サポーター:熊本県、天草市)

● 地域の現状・課題

  • 牛深地区は天草諸島下島の南部に位置しており、天草灘に面している。
  • 地区では刺網やタコつぼ、カゴ、素潜り、採介藻などの漁業が営まれている。
  • かつて地区の沿岸には藻場が広がっていたが、近年は藻場が減少して磯焼けが進行したことから、藻場の保全が求められている。

アマモ場の活動海域(仕切り網の様子)

● 活動の内容

  • 当該組織では、藻場の再生などで豊かな海を取り戻すことを目的に、以下の活動を実施している。
  • 海藻の種苗投入
    ヒジキプレートを活動海域に設置するとともに、食害保護具の設置も行っている。
  • アマモの移植および播種
    平成30年度まではアマモの苗付き網を設置していたが、令和元年度からは花枝を取り付けたロープを設置する「ロープ式下種更新法」によりアマモ場の再生を図っている。あわせて食害防止用の仕切り網の設置も行っている。
  • その他にも、海域環境改善のために貝桁を用いた海底耕うんも実施している。

ヒジキプレートの設置とヒジキの食害保護具

アマモロープの設置と貝桁を用いた海底耕うん

● 活動の効果

  • 藻場保全に取り組んでいるヒジキとアマモは、適地選定や食害を防ぐための保護具・仕切り網により一定の成果が得られており、繁茂する様子が確認できている。
  • 今後、さらなる規模拡大のためにも、適地選定や保護具・仕切り網の改良が課題となっている。
  • 藻場保全の評価にはキビナゴとヒラメを対象にしており、これらは高い水準での水揚量を維持することができている。

活動により繁茂したヒジキ

活動により繁茂したアマモ