中津干潟を元気にする会(大分県中津市)

● 活動項目

干潟等の保全

● 組織の構成

漁業者、大分県漁協中津支店、漁協女性部(計128名)

● 地域の現状・課題

・中津市は大分県の北西部、福岡県境に位置し、日本三大干潟のひとつである広大な中津干潟が広がり、干潟を利用した採貝藻・ノリ養殖漁業、続く砂質漁場では建網漁業・カニカゴ・タコ壺漁業、さらに続く沖合では底びき網漁業などが盛んに営まれてきた。 

・地球温暖化や近年の異常気象による豪雨水害の発生により大量のゴミ・土砂が干潟に流入するようになったため、干潟環境が悪化している。また、ナルトビエイによる二枚貝の食害も増加した。このことがアサリなど壊滅状態が続く主な要因となっている。

・課題としては、漁業者の高齢化が加速し後継者も不足していく中、短期間でアサリ等の二枚貝を増殖できる新たな活動がないか模索している段階である。

● 活動の内容

・中津市では、壊滅状態である二枚貝の増殖と干潟漁業の再生のため、浮遊堆積物の除去、耕うんの活動に大分県北部水産グループと県の普及指導員、市の林業水産課のサポートを得ながら取り組んでいる。

・耕うん・・・地盤の硬化を防ぎ、底質改善するために、冠水時に船舶を用いて実施している。

・モニタリング・・・毎年、アサリの産卵後に県と合同でアサリの資源調査を実施している。

・浮遊堆積物の除去・・・水害等により干潟に流れ出たゴミを人力にて撤去する。

モニタリング

浮遊堆積物の除去

耕うん

● 活動の効果

・アサリの個体数は、増加傾向にあり、稚貝の発生も確認できているので、引き続き活動を継続していく。