武蔵地区藻場保全活動組織(大分県国東市武蔵町)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、大分県漁協武蔵支店(90名)

● 地域の現状・課題

・武蔵地区は大分県の北東部、国東半島の南東部に位置し、伊予灘に面している。
・マダイ、タチウオ、タコ等の特産物があり、刺網漁業が盛んである。
・近年藻場面積の減少傾向に伴い、ワカメ、ヒジキを始め、アワビ、サザエ、ウニ等の磯根資源が減少した。
・藻場の回復には、食害生物(ウニ)の除去や岩盤清掃などの対策が必要であり、これら活動を継続的に行う組織が求められた。

磯焼けの様子

海藻の減少原因の食害生物(ムラサキウニ)

● 活動の内容

・藻場の回復のために組織を設立し、以下の活動を行っている。
・食害生物の除去(ウニ類):ムラサキウニを対象とし、スクーバ潜水で除去・回収。
・岩盤清掃:大潮干潮時に陸上よりケレン棒などを使用して付着生物を剥離。
・モニタリング:モニタリング定点全5地点で海藻種及び被度の観察。
・浮遊・堆積物の除去:干潮時に合わせ、海岸に漂着・堆積したゴミ類を回収。

食害生物の除去(ウニ類)

岩盤清掃

● 活動の効果

・令和元年度のモニタリング結果でも被度37~78%(5定点)平均で64.6%あり、主な海藻類としてワカメ、ジョロモクが多く見られた。
・保全活動を行った結果、減少に歯止めがかかり藻場の状態は横ばいに推移していると考えられる。
・漁業者からは数年の活動によってムラサキウニが減少しているとの声が多く上がっている。

モニタリング