佐伯湾地区藻場保全活動組織(大分県佐伯市)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、大分県漁協上浦支店・佐伯支店・鶴見支店(58名)

● 地域の現状・課題

・佐伯湾は豊後水道の南部に位置し、沿岸は主に岩礁で形成されている。岩礁にはクロメやホンダワラなどの藻場が広がり、サザエ、アワビ類などの磯根資源が生息している。

・これらの磯根資源を対象とした素潜り漁が営まれている。

・近年、磯焼けが進行し、藻場が減少している。そのため、磯根資源の漁獲量も減少傾向にある。

・磯焼けの原因としては、ガンガゼ・ブダイなどの食害生物による海藻の被食、岩盤の付着物増加などが考えられる。

・そこで、食害生物の駆除、母藻設置、岩盤清掃などの活動を実施することにより、藻場の回復を図る必要がある。

● 活動の内容

・藻場の回復を図るため、平成21年に佐伯湾地区藻場保全活動組織を結成し、県や市の指導のもと下記の藻場保全活動を実施している。

・ガンガゼなどのウニ類駆除

・ブダイ、アイゴなどの食害魚類駆除

・クロメなどの母藻設置

・岩盤清掃

① ガンガゼ駆除

② 魚類駆除

③ 母藻設置

④ 岩盤清掃

● 活動の効果

・毎年継続してガンガゼを駆除することにより、ガンガゼの個体数が減少した。海藻の被食圧低下につながることが期待される。

・母藻設置した箇所でクロメの着生が確認された。

・岩盤清掃によって海藻の着定基質となるきれいな岩盤を増やすことができた。

・構成員の藻場保全意識の向上を図ることができた。