入津地区藻場保全活動組織(大分県佐伯市)

● 活動項目

藻場の保全

● 組織の構成

漁業者、大分県漁協上入津支店・下入津支店(42名)

● 地域の現状・課題

・入津地区は、豊後水道の南部に位置し、沿岸は主に岩礁で形成されている。岩礁には、クロメやホンダワラなどの藻場が広がり、サザエ、アワビ類などの磯根資源が生息している。

・これらの磯根資源を対象とした潜水器漁業が営まれている。

・近年、磯焼けが進行し、藻場が減少している。そのため、磯根資源の漁獲量も減少傾向にある。

・磯焼けの原因としては、ガンガゼ・ブダイなどの食害生物による海藻の被食、岩盤の付着物増加などが考えられる。

・そこで、食害生物の駆除、母藻の設置、岩盤清掃などの活動を実施することにより、藻場の回復を図る必要がある。

● 活動の内容

・藻場の回復を図るため、平成21年に入津地区藻場保全活動組織を結成し、県や市の指導のもと下記の藻場保全活動を実施している。

・ガンガゼなどのウニ類駆除

・ブダイ、アイゴなどの食害魚類駆除

・カジメなどの母藻設置

・岩盤清掃

母藻の設置

岩盤清掃

魚類駆除

ガンガゼ駆除

● 活動の効果

・毎年継続してガンガゼを駆除することにより、ガンガゼの個体数が減少した。海藻の被食圧低下につながることが期待される。

・岩盤清掃によって海藻の着定基質となるきれいな岩盤を増やすことができた。

・構成員の藻場保全意識の向上を図ることができた。