● 地域の現状・課題
・鹿児島県枕崎市は、薩摩半島南西部に位置し、東シナ海に面している。
・かつて、枕崎沿岸はサンゴや海藻が群生していた。
・しかし、海水温の上昇、環境悪化、食害により、藻場やサンゴが減少し、沿岸の漁業に影響を及ぼすようになった。
・そうした背景の中、沿岸域の環境改善の重要性について漁業者の意識が高まり、平成22年に「枕崎の海を守る会」を結成し、サンゴ保全などの取り組みを開始している。
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/f6a79b42c748ff551dcb0792cf008e8f-55.jpg)
● 活動の内容
・サンゴの減少は、現在、①海水温上昇による白化、②オニヒトデによる食害が大きな要因になっており、その対策が求められている。
・そこで、漁業者でも取り組めるオニヒトデの除去を実施している。
・また、現存するサンゴの白化等による被害を早期発見することも重要であることから、モニタリングの強化を、民間企業の協力・指導のもと図っている。
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/3b3322f55b0043e2c5b5e931ab4e0c60-60.jpg)
ハサミ等を用いた潜水採捕
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/6aef5b0b4eeb24b7c33aec8318215ac7-65.jpg)
マンタ法による分布調査
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/bfe86ce19ecf77f22dc20daa4bbd9eb9-38.jpg)
オニヒトデの肥料化
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/07/a5b8bca07ebba4fbbedbf11426e98726-37.jpg)
コドラートや測線法による詳細調査
● 活動の効果
・平成22年から実施している除去活動により、オニヒトデの個体数が年々減少しており、大量発生の抑止につながっている。
・上記の効果によって、大規模ではないが、サンゴの新規加入やシコロサンゴの部分回復が認められるようになっており、サンゴの被度が僅かに回復してきている。
![](https://hitoumi.jp/torikumi/wp/wp-content/uploads/2019/12/fbb5c53b9f25e500b9e5e54ba6c4f465.jpg)