● 地域の現状・課題
- 伊江島は、沖縄本島の本部半島から北西9kmほどの場所に位置する島である。
- 沿岸にはサンゴ礁が発達しており、これまでにもオニヒトデの除去や船のアンカリング対策、海岸・海底ゴミの対策に取り組んできた。
- 現在は、過去に発生したオニヒトデの食害や夏期高水温による白化現象などの大きな被害から順調に回復しつつあり、沖縄県内でも比較的健全な状態が保たれている。
- 伊江島周辺のサンゴ礁の保全・維持・回復を図ることを目的に、当該組織を結成し、サンゴ礁の保全活動を継続して行うことにした。

活動海域の様子(モニタリング実施状況)
● 活動の内容
- サンゴ礁の保全活動として、サンゴの移植、オニヒトデの除去、付着面確保のための岩盤清掃などを実施しており、その他にも海岸や海底の清掃活動を行っている。
- 子供を対象にしたサンゴ学習会も実施しており、そこで移植用サンゴの苗づくりを行っている。

サンゴの移植

岩盤清掃

海岸の清掃活動
● 活動の効果
- 平成28~30年度の活動実績は以下の通りであった。
サンゴの移植:合計500個
オニヒトデの除去:合計135個体
岩盤清掃:のべ13回
清掃活動:約27トンのゴミを回収・廃棄 - 全てのモニタリング地点でサンゴ類の被度が維持または増加の傾向にあり、活動の効果が表れていた。
- 今後も活動を継続してサンゴ礁の保全を図るとともに、学習会などによる普及・啓発活動にも努めていきたい。

モニタリングによる造礁サンゴ類の平均被度