清流美山応援団(岐阜県山県市)

● 活動項目

内水面生態系の維持・保全・改善

● 組織の構成

漁業者・美山漁業協同組合・遊漁者・地域住民・オンダ製作所富永工場・ぎふ農業協同組合美山南支店(162名)

● 地域の現状・課題

・清流美山応援団が活動を行っているのは、山県市北部を流れる長良川支流の武儀川及びその支流の神崎川である。周辺の地域は過疎化が進んでいる。

・高知県で開催される清流めぐり利きアユ会において、平成20年に神崎川が準グランプリ、28年に武儀川が準グランプリを獲得した。

・組合員の減少により、美山漁業協同組合のみの活動で将来に渡って清流を保全していくのは難しいと考えられるため、協働による河川環境保全を進めていく。

河川清掃前の集合写真

● 活動の内容

・河川清掃

 令和元年度は、構成員80名が参加して8月に実施した。河川及び河川敷のゴミを回収したほか、別途、モニタリングを行った。

・河川環境教育の啓発「あまご里親授業」

 毎年11月上旬、地元小学校を対象に実施している活動で、あまごの発眼卵を小学校で育ててもらっている。高学年の生徒に里親になってもらうことが多かったが、過疎化の進む地域のため、今は複式学級で育てている。漁協組合員が先生となって成育の助言や指導を行っている。

 6年生の卒業に合わせて3月にあまごを地元の川へ放流しているが、名残惜しくてなかなか放せない生徒もいた。

 川の水環境が整っているからできる試みであり、生徒たちが綴るあまごの成長記録や作文を通して、命の学習・ふるさと学習が定着していると感じる。

河川清掃

モニタリング調査

あまご里親授業

● 活動の効果

・地元小学校の「総合的な学習の時間の中であまごの里親を子供たちにさせたい」との要望から始まり、10年近く継続して行っている。あまごの保護活動を通して地域の自然やその保護活動に携わる方々の姿から、児童が郷土に対する愛情や守る活動に取り組む自分への自信や誇りを高めている。

・「あまご里親授業」が評価され、里親授業を行っている小学校は平成24年にふるさと教育表彰推進賞を授与された。

小学生によるあまごの放流